ヘパイストスの物語
ベラスケス『ウルカヌスの鍛冶場』
ヘパイストス(英名バルカン:ローマ名ウルカヌス)はゼウスとヘラの初めての子として生まれた。 彼は生まれたとき、体がねじれて醜かった。 それを見て腹を立てたヘラがオリンポスの山頂から、海に向かって投げ捨てた。 それを見て気の毒に思った海の女神テティスが幼少のヘパイストスを育てた。 ヘパイストスは手先が大変器用だったので、成長するにつれ、工芸に素晴らしい才能を見せるようになった。 ヘパイストスがテティスを喜ばすために、宝石に命を与え海を泳がせたもの、それが今日の熱帯魚になった。 テティスの元で幸せに暮らしていたものの、生みの母ヘラに対するわだかまりもあったのだろう。 ヘパイストスはヘラに黄金の玉座をプレゼントした。 それは座った者を縛り付ける拷問まがいのもの。 うっかり座ったヘラは玉座につかまり、ヘパイストスをオリンポスに迎えるまで、開放されなかった。 オリンポスの一員に入ったヘパイストスは、愛と美の女神アフロディテと結婚した。 この結婚がうまくいったかどうかは、ここでは追求しない。 左のベラスケスの絵画。 左から太陽神ヘリオス(或いはアポロン)、ヘパイストス、後の3人がヘパイストスの弟子たち。 太陽神ヘリオス(或いはアポロン)は、アフロディテが、浮気している事を告げに来た。
Heemskerk,Martin,Van『Mars and Venus Caught in the net and shown by the Gods』
ここから先は「アレスの物語」と重複するが、おさらい。 ヘパイストスは蜘蛛の糸よろしく極細の網をアフロディテのベッドの上に仕掛けた。 当時のアフロディテの浮気相手は、ヘパイストスの同母の兄弟にあたる軍神アレス。 何も知らないアフロディテとアレスがベッドの上で愛し合う 。 待っていたかのように天上の網があられもない姿の二人を捕らえた。 その姿のまま、ヘパイストスは他の神々に二人を引き渡した。 右の絵はその時の場面と思われる(表題の英語は敢えて和訳はしません、そのまんまです)。 続く