ポセイドンの物語A
アンピトリテの結婚


     フランケン2世『ポセイドンとアンピトリテの凱旋』
 ティタン神族に、オケアノスやネレウスという海の神々がいる。
 自然の恩恵そのままに、ネレウスには50人とも100人とも言われる娘たちがいて、彼女たちを「ネレイデス」と言う。
 ネレイデスの中の一人がアンピトリテだった。
 アンピトリテは陽気な性格で、青い海で波と戯れ、引き潮になると姉妹で岸に出て踊るのを楽しみにしていた。
 ある日、アンピトリテはナクソス島で踊っていた。
 そんなアンピトリテをに熱い視線を送っていたのが、海神ポセイドン。
 ギリシャ神話にはよくある一目ぼれ。
 見えないエロスの矢が胸を貫く。

 ポセイドンは荒々しくアンピトリテを追い掛け回した。
 その猛々しい様子に恐れをなしたアンピトリテは当然逃げ回る。
 ポセイドンは誠意を見せようとした。
 海で取れた真珠や珊瑚がアンピトリテに次々と贈られたが、彼女は首を縦に振らない。
 趣向を変えてポセイドンが作り出したのは、歌って踊るなおかつ可愛い海の生き物だった。
 その生き物はすぐさまアンピトリテの元に向かい、創造主であるポセイドンがどれだけ優しくて、彼女を愛しているか朗々と伝えた。
 動物好きのアンピトリテはこの生き物を気に入り、それまで嫌っていたポセイドンと結婚する事になった。
 このときの生き物がイルカ。
 イルカは功績を称えられ、ポセイドンによって星座の一つに加えられた。
 ポセイドンとアンピトリテの間にはトリトンという子供が生まれた。
 トリトンは下半身がイルカであるとも魚であるとも伝えられる。



 


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